観劇日記:『IZO』

劇団☆新感線の『IZO』観てきました。予想以上によかったです。脚本もよかったけれど、客演陣も役にはまっていましたね。先に観ていた母親から、「泣けるよ」と言われていましたが、本当に冗談抜きでぼろぼろ泣きました。

ストーリーに関しては、直前に読んでいた『人斬り以蔵』の通り。パンフによると『人斬り以蔵』の以蔵像がスタンダードなんですね。おみつは登場しませんけれど、その部分は創作なんでしょう。

幕末ものなので、登場人物のイメージというものがある程度固定されているというか、確立されてるものがあると思うのですが、今回それを崩してくれたのはやっぱり池田鉄洋の龍馬ですね。明るくて、調子が良くて。全く違うというわけではないけれど、それもありかなと思わせる龍馬像だったと思います。以蔵に対しても親切にするんだけど、利用してるところはしっかり利用してる部分もあって。さすがにしたたかという感じ。

さて、以下ネタばれ含みます。

最初のシーンと、終盤三三九度のシーンの対比が、何とも言えず悲しいです。場にいる人はほぼ同じなのに、立場や状況が変わってしまって… 同じ以蔵の「なんちゃない」という台詞でもラストの方が本当に何倍も悲しい。もうこのシーンから涙腺緩みっぱなしでした。

おみつ役の戸田恵梨香がよかったです。吉虎でのおみつの告白のシーンといい、三三九度のシーンといい、迫真の演技だったなぁと。おみつは常に現実的な選択肢を以蔵に対して提示しているんだけど、やっぱり以蔵(男)としては、いいところを見せたい気持ちもあるので、剣で世の中を変えるとか、志士として〜となってしまうのかなと思います。

上司と部下の関係という点からストーリーをみると、以蔵と武市、武市と容堂、容堂と幕府という関係があって、会社でのこととかを思い起こさせられた。上司にしたら、もっと自分で考えて動けというのはあると思うし、部下からしたら、上司がすべて(そこまではいかないかなぁ)みたいなところもあるしね。自分も考えるには考えるけど、決断はやっぱり上司の意見も仰いでばっかりだし。だから、以蔵にはものすごく感情移入できた部分があったかも。でも、あれだけつきまとわれちゃうと、うっとおしいのは確かなんだけどね…

セットのこだわりと、シーンの作り方がマッチしていてリアルでした。特に京都の町中での立ち会いとか、与力の場面での大階段で『蒲田行進曲』のオマージュがあったりして。

見終わって、振り返れば振り返る程色々と考えさせられたりする舞台でした。あ〜DVDでまた観たい。というか、大阪行ってもう一度観たいですな。


03. 2月 2008 by Castaway。
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