読書日記:『たのしい写真―よい子のための写真教室』
ホンマタカシの『たのしい写真―よい子のための写真教室』読了。雑誌以外で写真の本を読んだのは初めてです。写真史とどういう風に写真をみるべきかということが解説されてます。
写真史に関しては、もともと著名な写真家をあまり知らないので、??なところもあったけど、写真の取り方で決定的瞬間とニューカラーという二つの大きな流れに分類しているところは興味深かったです。世界をどのように見ているかというスタンスの違いなのですが、自分は撮っていても、そんなこと考えてもいないわけです。自分的には、スナップ写真が決定的瞬間的、風景写真がニューカラー的なのかなぁと思ってるのですが、どうなんでしょうかねぇ。
個人的に面白かったのが、ワークショップ編です。自分の好きな写真の構成を分析して、同じような構成で撮ってみたり、写真を疑ってみたり、写真にゆだねるというテーマで実際に学生さんと行ったワークショップについて書かれています。
特にこれはと思ったのが、写真を疑うというパート。写真=真実ではないということを意識するというのがテーマです。必ずしも写っているものがタイトル通りというわけではなかったりするということが半ばショックでした。写真という言葉を文字通り解釈すれば、真実が写るですからね。そうではなくて写真=光画なんだよ、必ずしも真実だけじゃないんだよということに気がつかされました。というわけで、このエントリーに繋がるわけです。モニタで見たときに、おっ、沖縄っぽいというところから、タイトルを沖縄としてみたら…となりました。
何度も読み返してみたい本です。そのたびに写真に対する見方がついて行くような、そんな気がします。