観劇日記:『蛮幽鬼』
先日は久しぶりの『いのうえ歌舞伎』でした~
新橋演舞場自体も久しぶりです。2年ぶりくらいでしょうか。
相変わらずの豪華なキャストで、期待を裏切らない新感線王道のストーリーだったと思います。チケットが一回分しか取れなかったのが残念で仕方ありません…
……遠い昔。
“蛮教”(ばんきょう)を学ぶ為に留学している鳳来国の若者4人のひとりが暗殺され、同行の伊達土門(だてのどもん)【上川隆也】が無実の罪で幽閉される。 土門は、濡れ衣を着せた同志2人に復讐する為、協力を誓ったサジと名乗る男 【堺雅人】と脱獄する。時が経ち、鳳来の国では土門を裏切った男たちが蛮教を使って権勢を振るっている。一方、民衆は飛頭蛮(ひとうばん)が唱える“蛮心教” (ばんしんきょう)を支持していた。蛮教に疑問を抱く大王の妃・美古都(みこと) 【稲森いずみ】と彼女を護衛する刀衣(とうい)【早乙女太一】は飛頭蛮を訪ねる。 実は、彼こそがかつて美古都と将来を誓い合った土門だった……
―――祈りとは 救いの道か、それとも 破滅の河か
毎度のごとく、以下ネタバレ注意。
開演前から表示されているタイトルがだんだん変わっていってましたね。勇→憂→幽ってな具合で。留学の時、帰国直前(開演直後)、幽閉中の心境ってことでしょうか。観終わってから、パンフの出立時の心境を見ると、何もかもここから始まってたのがよく分かります。それにしても5年前から謀略を仕込むとは…遠大な計画ですなぁ。
一幕を観終わった段階で、もっと復讐相手を苦しませるのかと思ったら、案外早い段階で殺しちゃったなぁという印象でした(^^; というかもっと色々詰め込んだら、お芝居の尺が長くなりすぎるか。
さて、印象に残ってる役は、ほとんどずっと笑顔の堺雅人。殺し屋という役どころですが、いついかなる時でもあの笑顔。逆におっかないですよ。土門に協力していくことで、自分の目的を果たそうとするわけですが、最終的には誰も信じてないし、すべて利用する対象でしかないみたいな感じ。
上川隆也はパンフにもありましたけど、SHIROとの類似点みたいなところが。自分のなすことに対して、次々仲間を失ってしまうところとか。殺陣は相変わらずかっこ良かったです。
早乙女太一は身のこなしが優雅で軽やかですね。『トゥーランドット』のときもそう思ったんだけど、舞がすごくきれいで。今回は女形っぽい感じでの舞だったので尚更でした。
橋本じゅんが出ると、一息つくポイントというか、お笑いパートというか。観客を巻き込んだり、花道からはける時にぶつぶつ楽天の途中経過(CS第二ステージの最中だったので)とか言ってみたりと、めちゃくちゃ笑かしてもらいました。
次のチラシが入ってましたが、また取るの大変そうだなぁ…
それよりもう一回観たいけど、どうしようかしらと思案中です。大阪へ行くしかすでに手は無いわけですが…
# また出張があれば…(爆)