観劇日記:『The LEFT STUFF』
ようやく今回Piperのチケットをゲットしたので、『The LEFT STUFF』を観てきましたよ~ いやぁ、面白かった。
海底に埋没する莫大な量の次世代エネルギー「メタンハイドレード」を調査すべく結成された組織「NEO (Next Energy Observation)」。その研究施設には「海の家」と呼ばれる設備があり、その部屋は「海底調査員選考」のために使用される。送り込まれる候補生、男性6名、女性1名。それぞれが優秀なダイバーや、優秀な地質学者など。誰もが「NEO」の海底基地で働くことにただならぬ情熱を持っている。そんな彼らを詰め込み「海の家」が施錠された。期間は7日間。どうにもぎくしゃくしたおかしな奴らが共同生活を開始する。そこにはその全てを監視す監視室が用意されており、その監視室こそが『客席』なのだ。観客は、7日後にたった1人を採用する投票に参加するのである。
観客参加型
と銘打ったとおり、観客の意見によって展開が変わるという、お芝居でございます。当然1度観ただけでは全貌はわからないのですが、1回しか観てないので、ほかの展開はわからずじまい…
毎度のごとくネタバレ注意。
劇場に入るなり、「今回の実験の立ち会いのため」云々ということで、ステージ上のボードに署名をするよう案内されるという趣向。舞台に上がるということ自体にちょっとドキドキし、セットをまじまじと観察してしまったり。PCから抜き出したとおぼしき基板が使われていて、そっちの方にも興味が…
観客参加型ということで、観客に挙手で、研究員の誰か一人だけに違う朝食 (ジャムパン or コーヒー牛乳。これも観客が選択する)を与える人を選ばせたり、相武紗季演じるBさんの罠にはまった川下大洋演じるGさんの処遇をどうするか選ばせたりと、あちこちで分岐があるわけです。たぶん最後以外はストーリーにそれほど大きな差は無いんでしょうけど。ただ、そういう進み方なので、アドリブは満載なわけで。観客を舞台に上げて話をさせたりといったシチュエーションや、即興で歌(というわりにパンフの稽古写真を見ると…)を作ったりする場面があるので、その役者さんの瞬発力的なものがかいま見えるのがこれまた楽しいかも。
そういえば、大王が観客の意見聞いてる時に、どなたかわからないけど芸能人の方をいじってたみたいで。誰だったんだろ。
終盤にかけて、それぞれが志望した理由や共通点が明らかに。こんなひどい人たちなんだから、こんな実験してもいいでしょ的な発言が飛び出し、何となくアイヒマン実験を思い出してしまいました。
結末はなんと大王とのじゃんけん。今回は観客が勝ったので、7人が逃げ出して、最初の署名を元に観客へ復讐に向かうというラスト。そこであの署名を持ち出すかぁと感心し終了。
これは何度かいって、その都度展開を楽しむお芝居ですねぇ。DVDを予約しようかと思ったけど、持ち合わせも少なくて、スルー。ネットで販売するようならちょっと考えようかなぁ。