観劇日記:『ザ・キャラクター』
『ザ・キャラクター』を観てきました。NODA・MAPといえば、コクーンだったけど、芸術監督になったこともあって、今回は池袋の芸術劇場。
事前の予習はほとんどしていなかったので、あそこまでヘビーな話になるとは思ってなかったなぁ。ただ、野田秀樹が高校生割引をまず自らの作品で始めたのは、高校生あたりにこそ観てもらいたいって想いのあるのかもしれない。モチーフとなった事件の時には生まれてすぐか、生まれていないのだから。
台詞の言葉遊びは今回もすごかった~ いつもの韻を踏んだものはもちろん、今回の舞台が書道教室だけに漢字の作りを取り入れた台詞が多かったですよ。たとえば「俤」の中には「弟」がいる、とか、「儚さ」の中に「夢」がある、とか、「穴」を「大きく」するために「突く」、とか。パンフで「『ザ・キャラクター』は世界には簡単に通用しない」と言い切ってるのは、こんな台詞ばかりだから、確かにそう思えます。
パンフといえば、写真が篠山紀信ってことで、これはこれで豪華というか。どの役者さんもいい表情。個人的には美波のインタビューの載ってるページのが好きだなぁ、って写真集じゃないって。
主演の宮沢りえ、声があまりに違うから本当にそうなの?と半ば疑ってしまうくらい、印象に残りました。席が2階一番後ろだったことも影響してるかもしれないけど、ホントに声だけ聞いていると別人。家元役の古田新太。胡散臭い役がよく似合うよねぇ。
今回はネタバレ的なことはあえて書かないことに。検索すればいくらでもモチーフがなんなのかはわかってしまうのだけど… 当日券は毎日あるそうなので、気になる方にはやっぱり観に行って欲しいかなと。