雲龍図を観に行く – ボストン美術館 日本美術の至宝
GWになりますが、『ボストン美術館 日本美術の至宝』を観に行ってきました。もちろんお目当ては曾我蕭白の『雲龍図』です。入場までは30分待ちで、予想よりは少なかったですね。下手すれば数時間を覚悟していましたから。
全体を観ての感想は、これだけのものが海外のコレクションとしてあるのはすごいなというのと同時に、もし海外に出なかったとしたらどうなったのかなぁということですね。当時仕方ないとはいえ、もしかすると失われた可能性もあったかもしれないとすると、結果的にはよかったのかもしれないですが。
さて、件の『雲龍図』。まず一目見てその大きさに圧倒されましたね。爪は大きく描かれ、画面から飛び出すよう。2面いっぱいに描かれた龍の顔は、とてもユーモラスというか、困ったような顔に見えます。尾が描かれた側も波がダイナミックに大きく描かれて、こちらへ迫ってきます。どうやら胴体が描かれた真ん中の部分が抜けているようですが、見応えはたっぷりでした。雲龍図以外の蕭白の作品もユーモラスで、どこかおかしい作品が並んでいました。
それ以外に面白かったのは、何といっても『吉備大臣入唐絵巻』でしょう。阿倍仲麻呂が鬼になって出てきたり、空を飛んじゃったりと、まるでマンガのようなお話。鳥獣戯画といい、昔から好きなんだなぁと感じます。DNAレベルかもしれませんね。ストーリーはむちゃくちゃですが、描かれた人々の表情がとても生き生きと描かれていました。
なかなか見応えがある展覧会でした!